2012年9月19日水曜日

タンスの引出し 2

名人が作ったタンスの引出しは



入れるときに非常に入れにくい。



ところが入れてしまうと



スムーズに動く。



引出しの奥の幅は



内側の寸法に



キチキチに作ってあり



手前も枠内にピッタリするように



作ってある。



それだけでは



スムーズに動かない。



真中の幅は



人には判別がつかないくらい



狭めてある。



それは寸法では測れないくらいの



長年の感覚である。



そうすることで



入れるときはきつそうだが



入れてしまうとスムーズに動き



長い間使ってもガタつきのない



タンスの引出しができるそうだ。



つまりそれが逃げ道なのだ。



この逃げ道が



良いタンスをつくる名人芸なのだ。



竹菱康博






竹菱康博

2012年9月8日土曜日

タンスの引出し 1

50年近く



家具職人をしてきた名人と



お酒を飲む機会があった。



お酒がすすむにつれて



名人のなんたるやを感じる話を



聞くことができた。



話のとっかかりは



「逃げる道を作るのが名人や!」という



言葉だった。



私は



「名人が逃げ道を作るなんて?」と



反論すると



「素人には、わからん。他人には、判られずに逃げ道を作るのがプロの、名人」



と言う。



竹菱康博






竹菱康博

2012年9月5日水曜日

非常識の常識 4

現代社会でも同じことが言える。



学歴社会という従来の常識も崩れつつあるし



リストラが流行って



終身雇用も崩れてきた。



しかしこの終身雇用だって



百年前にはなっかた制度だ。



ひたひたと実力社会が



確実に来つつある。



戦後のスーパースターたちも常識破りが多い。



実業界では



本田宗一郎しかり松下幸之助、スポーツ界では



長嶋茂雄やジャイアント馬場など。



非常識といわれるくらいの生きざまを



貫き通したときに初めて結果が出る。



ただし



確固たる自信をもち



信念を貫き



結果がでるまで辛抱する。



これがなければ



単なるバカヤロウで終わる。



「近頃の、若いヤツは」という



言葉がよくロにでるようになれば



また常識ばかりを語るようになると



頭が固くなっていると自覚するべきだ。



常識とは、変わるもの。



竹菱康博






竹菱康博

2012年9月1日土曜日

非常識の常識 3

昔は人生五十年の時代。



早く子供をつくって子孫を



残さなければならない時代だった。



だから十五歳になれば



もう成人として認められた。



つまりたかだか2~3百年で



常識なんてガラリと変わる。



もっと歴史をひもとけば



天動説と地動説もいい例だろう。



コペルニクスが天動説を唱えたとき



その時代の誰ひとりとして



地球が自転していることを



信じなかった。



竹菱康博






竹菱康博